【人生の経営戦略】「最近、成長していない」と感じた人へ ~戦略的コンフォートゾーン脱出術~
「なんとなく、毎日が同じことの繰り返しになっている気がする」
「新しいことに挑戦するのが、ちょっと怖くなってきた」
そんな感覚に心当たりがある方へ。
今回は、学びと成長を止めないための“戦略的にコンフォートゾーンを抜け出す方法”を、自分の経験を踏まえてお話しします。
Contents
成長は「得意なこと」からは生まれない
学びや成長の出発点は、実は「自分の弱さ」にあります。
人は得意なことを繰り返している限り、新しいスキルや知識を身につけることはできません。
それはあくまで「再現」や「効率化」のフェーズであり、「進化」や「変化」とは異なります。
本当の成長は、できないことに取り組む不安や、未知の環境に飛び込む勇気の先にあるのです。
私にとって、その起点となったのは大学時代のスペイン・ドイツへのサッカー留学でした。
言葉も文化もわからない。周囲に頼れる人もいない。
そんな状況で生活を始めたとき、「あ、自分ってこんなに何もできないんだ」と思い知らされました。
でも、それが自分の成長の火種になったのです。
コンフォートゾーンの罠に気づく
社会人になると、ある程度のスキルや経験が身につき、「こなせる仕事」が増えてきます。
これは一見、頼もしいことのように思えますが、実は大きな落とし穴でもあります。
それが「コンフォートゾーン」の罠です。
コンフォートゾーンとは、すでに慣れた領域のこと。ストレスは少なく、失敗もほとんどない。でも、そこには成長の余地がないのです。
私自身、英語学習を続けていく中で、ある時ふと「最近、あまり成長していないな」と感じる瞬間がありました。
最初は英語に触れること自体が新鮮で、TOEICのスコアを伸ばすのも毎日のように刺激がありました。けれど、ある程度のレベルに達すると、英文を読んでも聞いても「何となくわかる」、問題もある程度「解ける」。そんな状態になっていたのです。
そのとき、気づきました。
「あ、今、自分はまたコンフォートゾーンに入っている」と。
確かに、以前に比べれば英語力は上がっていました。でも、その状態に慣れたことで、本当の意味での“学び”や“成長”が止まりかけていたのです。
それに気づいてから、あえてネイティブとの会話に飛び込むようにしたり、英語で専門書を読むといった「少し怖いけど成長できる挑戦」を再開しました。
S字カーブで見る成長のサイクル
私たちの学習や成長には、ある一定のサイクルがあります。
これを「S字カーブ」として捉えると、次のようなフェーズに分けられます。
フェーズ | 状態説明 |
---|---|
不安・ストレス | 新しい仕事や学習に取り組む。失敗の恐怖や緊張が強い |
習熟・安心 | 徐々に成果が出てきて自信がつく。やり方がわかってくる |
コンフォートゾーン | 安定して仕事ができる。刺激がなくなり、学びも減っていく |
再チャレンジ | 新しい分野・領域に挑戦し、また「不安」のフェーズへ戻る |
このサイクルを繰り返すことが、キャリアやスキルの自己更新につながっていきます。
ポイントは、成長の鈍化に気づいたら、自分でS字の次のカーブを設計することです。
成長のタイミングは、すべて「環境を変えた時」だった
振り返ってみると、私の人生が大きく変わったタイミングには、必ず「環境の変化」がありました。
1. スペイン・ドイツへのサッカー留学
言葉も通じず、仲間もいない。不安と孤独の中で、人生で初めて“本当の意味での異文化”に触れました。
この体験が、「英語が話せるようになりたい」と思う原動力になりました。
2. フィリピン語学留学(3ヶ月)
海外経験はあったものの、アジアの発展途上国での生活はまったくの別物でした。
一人で交渉したり、生活を組み立てたりすることで、英語力以上に人間力が鍛えられました。
3. GAFAMへの転職
英語力を活かして外資系に転職したものの、最初は「こんな高レベルな環境でやっていけるのか…」という不安でいっぱいでした。
でも、だからこそ、毎日のように勉強し、質問し、実践を重ねる日々になりました。
結果として、2年分の成長を1年で手に入れた感覚がありました。
成長し続ける人がしている3つのこと
ここまで読んで「自分も成長を再起動したい」と感じた方に向けて、私が実践している3つの習慣をご紹介します。
① コンフォートゾーンの“自己診断”を定期的に行う
「今、自分は慣れたことしかしていないか?」
「最近、緊張したり不安になった経験があるか?」
この問いに「NO」が続いたら、それはコンフォートゾーンの合図です。
② “怖いけど面白そう”な選択を意識して選ぶ
全く興味のないことを選ぶ必要はありません。
でも、「やってみたいけど不安だな」と思う選択肢こそ、挑戦のサインです。
それは副業でもいいし、資格取得、留学、転職、社内異動でも構いません。
ワクワクと不安が同居している選択肢は、あなたを成長させます。
③ 次のS字カーブを“意識的に設計”する
- 次はどんなスキルを学びたいか?
- どんな環境に自分を置いてみたいか?
- 誰と一緒に働いたら刺激になるか?
S字カーブは自然には訪れません。自分で仕掛けていく意識が必要です。
おわりに:学びと成長を“意図的に”仕組む
人は慣れる生き物です。
どれだけ刺激的な環境でも、半年もすれば慣れてしまいます。
そして、その瞬間から、成長のスピードは確実に鈍化していきます。
だからこそ、次のS字カーブに自ら飛び込む姿勢が、あなたの人生を変えていきます。
「今、自分は居心地が良すぎる」と感じたら、
それは新しい挑戦への最高のタイミングです。
参考文献
山口 周『人生の経営戦略――自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』(2025年1月15日刊/単行本)
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